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宮城谷昌光の「春秋名臣列伝」の感想とあらすじは?

覚書/感想/コメント 宮城谷昌光氏による中国の春秋時代に活躍した名臣に関する人物エッセイです。 エッセイというと気軽に読めるものというイメージがありましたが、気軽に読むには中身が濃すぎます。古代中国の知識も乏しいため、読み進めるのが大変でし...
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宮城谷昌光「長城のかげ」の感想とあらすじは?

覚書/感想/コメント 劉邦の近くにいた5人を主人公にした宮城谷昌光氏の短編集です。5人を通じて劉邦の様々な側面を浮かぶ上がらせるのは、井上靖氏の「後白河院」の手法を思い出しました。 本書の主人公は次の通りです。 「逃げる」 季布「長城のかげ...
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宮城谷昌光「青雲はるかに」の感想とあらすじは?

覚書/感想/コメント 秦の宰相になった范雎(はんしょ)が主人公です。 後半生を復讐譚と見れば、これほど見事な復讐譚は無いと、宮城谷昌光氏は述べます。 同じく復讐に生きた張儀には詐術の臭いが濃厚で、人に爽快感を与えないですが、范雎は颯爽として...
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宮城谷昌光「香乱記」の感想とあらすじは?

覚書/感想/コメント 劉邦と項羽と並び立った田氏の三兄弟(田儋、田栄、田横)を宮城谷昌光氏が描きます。中心的に描かれるのは田横です。 秦王朝から漢王朝へ変わる際、描かれるのは劉邦の視点か、項羽の視点かのいずれかが多いと思いますが、田横を主人...
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宮城谷昌光「花の歳月」の感想とあらすじは?

覚書/感想/コメント 前漢の文帝の皇后である竇皇后(とうこうごう)が主人公です。 名は不詳で、猗房または猗という説があります。本書では猗房(いぼう)説を採用しています。黄老思想を好んだとされ、本書でも老子と荘子を好んだ旨が書かれています。 ...
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宮城谷昌光「玉人」の感想とあらすじは?

覚書/感想/コメント 6つの短編からなる短編集です。恋物語が中心です。 文庫の解説をしている宮部みゆき氏は、6作品にそれぞれミステリーの要素があると書いています。 宮部みゆき氏によると、「雨」はヒュー・ウォルポールの「銀の仮面」を連想させ、...
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宮城谷昌光「沈黙の王」の感想とあらすじは?

「沈黙の王」は文字以前の時代、商のお話し。「地中の火」は夏王朝初期。「妖異記」「豊穣の門」は周末期の混乱。「鳳凰の冠」は夏妃の子、孫の代に関わる物語
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宮城谷昌光の「太公望」を読んだ感想とあらすじ

呂尚。別名は太公望。日本では釣り好きを指して太公望という。実態は、謎に包まれた人物である。なにせ、中国がまだ神の時代、伝説の時代の人物だから、わからないことが多い。
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宮本昌孝の「ふたり道三」を読んだ感想とあらすじ

覚書/感想/コメント 斎藤道三による美濃の国盗りは道三一代のものではなく、父・長井新左衛門尉との父子2代にわたるという説が有力だそうだ。 これは岐阜県史編纂の過程で発見された「六角承禎条書写」によるものだそうだ。この古文書は道三の没後四年頃...
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宮本昌孝の「風魔」を読んだ感想とあらすじ

覚書/感想/コメント 文字通り、風魔小太郎を主人公とした小説。豊臣秀吉の時代から、徳川幕府開幕時期までが物語の時代である。 この時期の社会風俗については史料が少なく、よく分かっていないことが多いようで、小説でも扱っているものが少ない。 おそ...
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宮本昌孝の「夏雲あがれ」を読んだ感想とあらすじ

覚書/感想/コメント 「藩校早春賦」の続編です。 あれから六年。筧新吾、曽根仙之助、花山太郎左の三人にも少しずつ身辺の変化が起きています。 今回、仙之助の江戸出府が決まり、太郎左も将軍台覧の剣術大会への出場が決まって江戸に行くことになりまし...
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宮本昌孝の「藩校早春賦」を読んだ感想とあらすじ

覚書/感想/コメント 続編に「夏雲あがれ」があります。 東海にあるわずか三万国の小藩を舞台にした少年三人の友情と成長を描いた物語です。 三人とは筧新吾、曽根千之助、花山太郎左です。この三人が生きた時代とは次のように書かれています。 『(前略...
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村上元三の「岩崎弥太郎」を読んだ感想とあらすじ

覚書/感想/コメント 三菱財閥の創業者である岩崎弥太郎の生涯を描いた小説。弥太郎は本来「彌太郎」と書く。 岩崎弥太郎は土佐の地下浪人の子として生まれた。地下浪人とは土佐藩特有のもので、郷士株を売ってしまった者を指す。つまりは元郷士ということ...
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松本清張の「柳生一族」を読んだ感想とあらすじ

覚書/感想/コメント 八編の歴史小説短編集。昭和三十年(一九五五)に柳生一族、通訳、廃物、疵が発表され、翌年に残りの四編が発表されている。 松本清張初期のころの作品である。 全体的の分量も少なく、かつ、短編それぞれも短く、読みやすい。 それ...
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村上元三の「戦国風流 前田慶次郎」を読んだ感想とあらすじ

覚書/感想/コメント 前田慶次郎利太。利益ともいう。一次史料が少ないため、わからない点が多い人物である。 前田利家の甥であるが、滝川家の血が流れている。本書では滝川左近将監一益の子という設定である。 「穀蔵院飄戸斎(こくぞういんひょっとさい...
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宮部みゆきの「あかんべえ」を読んだ感想とあらすじ

五人のお化けと、一人の女の子をめぐるファンタジー・ホラー小説。前半はともかくとして、最後の四分の一はさすがに宮部みゆきである。物語が終わるのかと思いきや、もう一発のおまけを用意しているのは心憎い演出だ。
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宮城谷昌光「奇貨居くべし」の感想とあらすじは?

中国史上ではじめて民主主義をかかげて、皇帝と激しく対立することになる秦の宰相・呂不韋を描いています。 呂不韋は若い頃に商売を行っていたことで知られます。 同じく若い頃に商売を行っていたのに管仲がいます。 管仲は名宰相中の名宰相ですが、これに...
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宮城谷昌光「楽毅」の感想とあらすじは?

あの諸葛亮孔明が敬慕した名将・楽毅(がっき)。 日本人好みの将です。 寡兵で大軍に挑むところなどは、日本でいえば楠木正成や源義経、山中鹿之助といったところと同じでしょう。 ただし、楽毅は単なる軍人ではなく、外交の才や内政の才もあり、作中では...
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宮城谷昌光の「華栄の丘」を読んだ感想とあらすじ

覚書/感想/コメント 春秋時代の宋の宰相・華元を描いた小説。同時代には晋に趙盾がおり、士会がいる。春秋五覇のひとりにあげられる楚の荘王もいる時代である。 華元は生涯詐術と無縁の男であった。華元ほど平和を熱望した宰相もいないだろうと宮城谷氏は...
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宮城谷昌光の「俠骨記」を読んだ感想とあらすじ

覚書/感想/コメント 古代中国を舞台にした短編集。 それぞれ時代区分が異なる。時系列で並べると次のようになる。 「布衣の人」が最も古く、三皇五帝時代の一人「舜」を描いている。作中ではほとんど「俊」として書かれている。 伝説の時代であり、それ...