世界史 増田四郎の「ヨーロッパとは何か」を読んだ感想 一九六七年の著作。本書でいちばん興味を引かれるのは、表題のヨーロッパ成立に関する歴史的な考察ではなく、十八世紀から一九六〇年代までにおける歴史学の流れであった。 2008.08.16 世界史作家ま行
世界史 西村貞二の「教養としての世界史」を読んだ感想 覚書/感想/コメント本書は一九六六年に書かれている。四〇年以上も前の著作であることを念頭に置いて読まなければならない。というのは、この四〇年の間には地域ごとの、もしくは世紀ごとの歴史認識の修正がたゆまずなされており、さらには新事実の発見や、... 2008.08.16 世界史作家な行
世界史 永積昭の「東南アジアの歴史 新書東洋史7」を読んだ感想 覚書/感想/コメント本書は一九七七年に出版された。東南アジアの歴史に関する研究は、当時より進んでいると考えた方がいいので、本書は参考程度に読まれるのが良いと思う。本書の大きな特徴だが、近現代に属する十八世紀以降の記述が過半を占めており、それ... 2008.08.16 世界史作家な行
世界史 牟田口義郎の「物語 中東の歴史 オリエント五〇〇〇年の光芒」を読んだ感想 覚書/感想/コメント「中東」は広範な地域になる。それこそ「物語 ヨーロッパの歴史」や「物語 東アジアの歴史」と同じような感じではないかと思う。そもそも「中東」には二つの古代文明が内包される。エジプトとインダスである。このそれぞれの地域から掘... 2008.08.09 世界史作家ま行
世界史 田澤耕の「物語 カタルーニャの歴史 知られざる地中海帝国の興亡」を読んだ感想 覚書/感想/コメント「物語 スペインの歴史」と同様に、史実が不正確だとか、そういう純粋に学問的なところでの評価の低さではない。そもそも、本書の記述内容に関して何かを述べるほどの能力も知識も持ち合わせていない。本書も「小説風」な面があり、ウン... 2008.08.09 世界史作家た行
世界史 森田安一の「物語 スイスの歴史」を読んだ感想 覚書/感想/コメントスイス。歴史的に政治は中央集権を嫌い、地域主義をとり、そのため連邦は二次的形成物にすぎず、主体はカントン(州)である。複数言語国家でもあり、宗教は改革派、カトリック、古カトリックを主体とする。国家としての歴史はドイツ語圏... 2008.08.09 世界史作家ま行
世界史 横山三四郎の「ロスチャイルド家 ユダヤ国際財閥の興亡」を読んだ感想 ロスチャイルド家は二〇〇年を超える歴史を持つ。その始まりは、父と五人の息子の物語からはじまる。この初代と五人の息子の話は面白い。小説のネタとしても最高の部類に入るだろう。一族に伝わる話では、初代のマイヤー・アムシェルは死に臨んで、紀元前六世紀頃のスキタイの王の話をした。 2008.08.02 世界史作家や・ら・わ行
世界史 杉山正明「モンゴル帝国の興亡」の感想は? 世界史を高校で習ったなら、その習ったことやイメージの修正を迫られる内容であろう。教科書よりも、本書の方が説得力を持つ記述が多い。十三世紀というのはモンゴルの時代であるが、そのモンゴルは短期間で消滅したというイメージがある。 2008.05.03 世界史作家さ行
世界史 阿部謹也の「物語 ドイツの歴史 ドイツ的とは何か」を読んだ感想 覚書/感想/コメント最後の約50頁はドイツ史の年表などとなっているので、実質は290頁である。筆者の専門は中世西洋史となっているが、西洋の中でもドイツが専門の学者である。本書では、ドイツが歴史に登場し始める9世紀位から、20世紀までを概観し... 2008.04.05 世界史作家あ行
世界史 岩根圀和の「物語 スペインの歴史 海洋帝国の黄金時代」を読んだ感想 覚書/感想/コメント史実が不正確だとか、そういう純粋に学問的なところでの評価の低さではない。そもそも、本書の記述内容に関して何かを述べるほどの能力も知識も持ち合わせていない。あとがきに、内容の選択に偏りがあり、文章がいくぶん情緒に流れたと書... 2008.04.05 世界史作家あ行
世界史 吉村正和の「フリーメイソン 西欧神秘主義の変容」を読んだ感想 覚書/感想/コメント国際陰謀事件の黒幕である秘密政治結社として、ほとんど都市伝説並みの扱いを受けているフリーメイソン。その発足が社交クラブからと聞いたらどうだろうか?ヨーロッパを初めとして、アジア、アフリカ、オーストラリア、北アメリカ、中央... 2008.04.05 世界史作家や・ら・わ行
世界史 佐藤賢一「英仏百年戦争」の感想と要約は? 歴史に造詣の深い作家であるが、それもそのはず、大学院の博士課程まで行っているのだ。だから、学究の徒としての緻密さはもちろん備えた内容になっている。 2004.09.23 世界史作家さ行
世界史 佐藤賢一「ダルタニャンの生涯-史実の「三銃士」」の感想と内容は? 文豪アレクサンドル・デュマの名作「三銃士」の主人公ダルタニャンは実在の人物でした。そもそもデュマが「ダルタニャン氏の覚え書」という本を種本として、というより(佐藤賢一の表現では)盗作ぎりぎりで書いたのが「三銃士」だったようです。もちろん、「... 2004.09.11 世界史作家さ行
世界史 塩野七生「ローマ人への20の質問」の感想と内容は? 「ローマ人の物語」を歴史の正面から捉える壮大な小説として考えれば、その裏話的なものを軽く扱った小話にあたるのが本書でしょう。新書ですので、本来は専門的な学問への入門書的な意味合いがあるのかも知れませんが、そんなことは考えずに、雑学的なものを... 2004.09.11 世界史作家さ行