池波正太郎「鬼平犯科帳 第11巻」の感想とあらすじは?

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今作も前作同様、人気の脇役である木村忠吾が大変な目に遭い、ハラハラします。

と同時に、思わずニヤリと笑ってしまう話が二話ほどあります。

一つは木村忠吾が大変な目にあう”男色一本饂飩”です。そしてもう一つが”泣き味噌屋”です。

ニヤリとするくだりは、両者とも話しの最後にあるので、是非とも読んでください。

なお、”毒”で登場する掏摸の伊太郎は長谷川平蔵宣以夫婦が亡くなった後も、夫婦の墓を守ったそうです。

内容/あらすじ/ネタバレ

男色一本饂飩

木村忠吾が拐かされた。忠吾が好物の一本饂飩を食べさせる店から先の足取りがつかめない。しかし、この店の女中のおかげで、どうやら的が絞れつつあった。相手は寺内武兵衛という算者を指南している侍である。

土蜘蛛の金五郎

三ノ輪の外れの飯やは値段が安く、しかも乞食からは銭をとらないという。平蔵はそのこと自体に不審を覚える。平蔵は食い詰めた浪人の風体でこの飯屋に出入りする。

やがて、店の主人金五郎の信頼を得たようである。ある時、金五郎から頼まれたのは、人を殺して欲しいというものだった。殺す相手は長谷川平蔵本人である。平蔵はどうするのか。

穴

平野屋源助は帯川の源助と異名ととった元盗賊である。隣家に忍び込んで、知られずに金を盗んだ後、しばらくたってから金を戻し、驚かせていた。もちろん痕跡を残さずに両方を行った。これでお仕舞いにするはずだったのだが、どうにも源助の盗賊の血が騒いでしょうがない。

泣き味噌屋

川村弥助は非常な臆病者である。そのため同僚からは軽く見られていた。その川村の妻女が殺された。火盗改方で殺した相手を必死で捜索していると、やがて犯人らしい人物が浮かび上がった。その捕物に川村は同行させて欲しいと平蔵に頼み込んだ。

密告

盗賊が押し込むとの密告があった。平蔵らは出張った。この様な密告は度々あったが、今まではガセネタだった。しかし、今回のは本物であった。捕まえたのは凶悪な手口で押し込む伏屋の紋蔵である。しかし、一体誰が密告をしたのか?

毒

山口天竜という陰陽師の懐を、伊太郎という掏摸が狙った。まんまとしてのけたが、これを平蔵が見ていた。平蔵は伊太郎を捕まえて、盗んだものを確認していると、袱紗に縫い込まれた白い粉が出てきた。井上立泉に確認をしてもらうと、果たして毒であった。

雨隠れの鶴吉

雨隠れの鶴吉は久方ぶりに江戸に入った。そこで懐かしい人間に二人会う。一人は乳母のお元であり、もう一人は井関録之助である。

その後、お元から実家の話しを聞くと、跡継ぎが亡くなってしまい、鶴吉の帰りを待っていることを知る。そして、実家に寄るのだが、そこには既に別の盗賊の引き込みが入っていた。この事を知った鶴吉は井関録之助の助けを借りる。

本書について

池波正太郎
鬼平犯科帳11
文春文庫 約三一〇頁
連作短編
江戸時代

目次

男色一本饂飩
土蜘蛛の金五郎
穴
泣き味噌屋
密告
毒
雨隠れの鶴吉

登場人物

男色一本饂飩
 木村忠吾
 お静…饂飩屋の女中
 寺内武兵衛…算者

土蜘蛛の金五郎
 金五郎…盗賊
 岸井左馬之助

穴
 平野屋源助…元盗賊
 茂平…番頭・元盗賊

泣き味噌屋
 川村弥助…同心
 さと…妻
 和田木曾太郎

密告
 伏屋の紋蔵…盗賊
 (横山小平次)
 お百

毒
 山口天竜…陰陽師
 井坂宗仙…医師
 伊太郎…掏摸

雨隠れの鶴吉
 雨隠れの鶴吉…盗賊
 お民…盗賊
 井関録之助

池波正太郎の火付盗賊改もの

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