作家は行 馬場あき子「鬼の研究」の読書備忘録(要約と紹介と感想と) 著者の馬場あき子は「伊勢物語」の「業平の女を喰った鬼の話」末尾の「それをかく鬼とはいふなりけり」という含みのある一文に出会って、鬼とはやはり人なのであり、さまざまな理由から鬼と仮に呼ばれたに過ぎないと感じるようになったと述べています。 2020.07.12 作家は行日本史
3) かなり面白い 本郷和人「日本史のツボ」の読書備忘録(要約と紹介と感想と) 本書は日本通史を七大テーマで俯瞰することを目的としている。七つのテーマとは「天皇」「宗教」「土地」「軍事」「地域」「女性」「経済」である。 筆者の専門は中世。この時代を扱った歴史学の学説は二つ。「権門体制論」と「二つの王権論... 2019.11.29 3) かなり面白い作家は行日本史
4) 面白い 平岩弓枝の「平安妖異伝 第1巻」を読んだ感想とあらすじ 覚書/感想/コメント 西域の血が混じった不思議な少年・秦真比呂と藤原道長が平安時代を舞台に起きる様々な怪異に挑む。 平安時代を舞台にした怪奇ものというと、陰陽師に代表されるが、本作は楽士を主人公としている。 そも... 2010.01.02 4) 面白い作家は行
3) かなり面白い 羽山信樹の「邪しき者」を読んだ感想とあらすじ 覚書/感想/コメント 上巻 「流され者」に続く、題名に「者」の文字を用いた四部作の第二弾。 他の二作は「滅びざる者」「来るべき者」であるが、羽山信樹氏の死によって永遠に未完となっている。 本書は「勤皇思想」... 2009.08.22 3) かなり面白い作家は行
作家は行 星川清司の「小伝抄」を読んだ感想とあらすじ 文化、文芸、芸術、民芸、社会風俗...こうしたものをもちだされると、直木賞選考委員は弱いようである。己がそうしたものへの深い理解があることを誇示したいためだろうか、それとも知らないことを隠したいからであろうか...。 2009.08.01 作家は行
3) かなり面白い 藤水名子の「王昭君」を読んだ感想とあらすじ 覚書/感想/コメント 王昭君は紀元前一世紀ごろの人物で、楊貴妃・西施・貂蝉と並ぶ古代中国四大美人の一人に数えられる。 漢とは文化や風習の違いのある匈奴に嫁いだことにより、悲劇の美女のイメージが形作られた。 だが、... 2009.07.18 3) かなり面白い作家は行
作家は行 誉田龍一の「消えずの行灯 本所七不思議捕物帖」を読んだ感想とあらすじ 舞台は幕末。黒船来航に混乱する時期の江戸です。近世から近代に移る時期で、それは西洋科学の流入によって迷信が否定され、すべては科学的に解明できるという、それまでの価値観がガラリと変わろうとする時期でもありました。その迷信の代表的なものとして取り上げられているのが、「七不思議」です。 2009.06.20 作家は行
作家は行 火坂雅志 編の「実伝 直江兼続」を読んだ感想とあらすじ 2009年大河ドラマ「天地人」にちなんだ企画本。大河ドラマがなければ成立しなかった本であり、見向きもしなかった本である。時間とお金がもったいないのでオススメしない。出版社の気持ちも分からないではないが、よくもまぁこんな本を... 2009.03.14 作家は行
3) かなり面白い 畠中恵の「しゃばけ 第2巻 ぬしさまへ」を読んだ感想とあらすじ シリーズ第二弾。短編集。今日も元気に若旦那は寝込んでいます♪「ぬしさまへ」「栄吉の菓子」「四布の布団」では若旦那こと一太郎の推理が冴える。 2008.12.20 3) かなり面白い作家は行
作家は行 早見俊の「闇御庭番 第1巻 江戸城御駕籠台」を読んだ感想とあらすじ 覚書/感想/コメント 将軍直属の闇の御庭番 時代小説の笑い声に「これ」といった約束事があるわけではないが、「ほーっほほほ」という笑い声は、女性か公家のものというイメージがある。忍びである公儀御庭番の口から発せられると、... 2008.09.20 作家は行
作家は行 火坂雅志の「天地人」を読んだ感想とあらすじ 題名の「天地人」だが、見出しの後に書かれている「北越軍談付録 謙信公語類」から取ったようだ。輝虎(謙信)公の曰く。天の時、地の利に叶い、人の和ともに整いたる大将というは、和漢両朝上古にだも聞こえず。 2008.08.16 作家は行
4) 面白い 深沢秋男の「旗本夫人が見た江戸のたそがれ」を読んだ感想とあらすじ 覚書/感想/コメント 幕末の江戸城に近い九段坂下に井関隆子という旗本夫人がいた。彼女の存在を後世に伝える事になったのは、五年間にわたる膨大な日記である。 日記は天保の改革が行われた天保十一年(一八四〇)一月一日から十五... 2008.06.21 4) 面白い作家は行日本史
作家は行 平岩弓枝の「魚の棲む城」を読んだ感想とあらすじ 覚書/感想/コメント 「うおのすむしろ」と読む。田沼意次の生涯を描いた作品で、その人生を幼馴染みのお北、坂倉屋龍介らが支える。 また、この作品は三人の青春群像といっても良いかもしれない。それはきっと、だんだんと年を取っ... 2008.06.14 作家は行
3) かなり面白い 畠中恵の「しゃばけ」第1巻を読んだ感想とあらすじ 題名の「しゃばけ」は「娑婆気」から。俗世間における、名誉・利得などのさまざまな欲望にとらわれる心(国語大辞典「言泉」小学館より)ということである。人気シリーズの第一作 2008.03.01 3) かなり面白い作家は行
3) かなり面白い 火坂雅志の「虎の城」を読んだ感想とあらすじ 藤堂高虎を主人公とした小説である。藤堂高虎といえば、あまり良い評価をされていないことが多い。他の小説などを読むと分かるが、たいがいは悪く描かれることが多い。これに対して、筆者は言う。 2008.02.23 3) かなり面白い作家は行
作家は行 畑尚子の「幕末の大奥 天璋院と薩摩藩」を読んだ感想 「はじめに」に述べられているが、著者が天璋院に出会ったのは宮尾登美子氏の「天璋院篤姫」によってだったという。小説「天璋院篤姫」が刊行された昭和五十九年当時は、大奥の研究が停滞期にあった頃で、明治期に出版された「旧事諮問録」「千代田城大奥」といった聞書きと、三田村鳶魚の「御殿女中」が大奥研究のバイブルであり、研究はその域を出ないとされていた時分だったようだ。 2008.02.02 作家は行日本史
4) 面白い 藤本ひとみの「聖戦ヴァンデ」を読んだ感想とあらすじ 覚書/感想/コメント 十八世紀末のフランス革命の時期、フランス国内で起きたヴァンデの反乱(ヴァンデ戦争)を舞台にした小説。通常、世界史を学んだことがある人でも知らないようなテーマだが、この反乱は相当大規模なものであったらしい... 2007.04.21 4) 面白い作家は行
3) かなり面白い 火坂雅志の「全宗」を読んだ感想とあらすじ 覚書/感想/コメント 秀吉には戦における軍師としての竹中半兵衛、黒田官兵衛がいた。これに対して、外交や政策立案に関わる参謀として、安国寺恵瓊、千利休とともに秀吉の知恵袋になったのが施薬院全宗である。 医師という立場で様... 2006.07.29 3) かなり面白い作家は行
4) 面白い 藤沢周平の「半生の記」を読んだ感想とあらすじ この一冊は、まさに、藤沢周平の半生の自伝である。「半生の記」と「わが思い出の山形」をあわせると、作家になるまでの半生が詳しく描かれている。そして、最期に付けられている年譜は、作家になってからの足跡がわかるようになっている。 2005.12.23 4) 面白い作家は行