記事内に広告が含まれています。

【式内社】六郷神社の参詣記-歴史や見どころは?(東京都大田区)(薭田神社の論社)大田区南の総鎮守である八幡様

この記事は約5分で読めます。
鳥居と神門。神門…神橋を前にした切妻造。左右に透塀を連ねて玉垣をめぐらしている。

六郷神社(ろくごうじんじゃ)は、東京都大田区東六郷にあり、多摩川に南面する古い八幡宮です。

六郷一円の総鎮守。江戸時代には「六郷八幡宮」と称していました。

神門は多摩川を向いています。

拝殿も多摩川を向いているので、神門側が正門となりますが、国道15号沿いにも鳥居があり、訪れるのであれば、こちらからの方が便利です。

宿泊旅行なら旅行サイトを利用するのが良いと思います。下記をご参考になさってください。
スポンサーリンク

六郷神社の歴史

創建は古く、平安時代後期とされます。

旧社格は郷社。延喜式神名帳の「薭田神社」とされますが、薭田神社は論社が多いです。

東京都の式内社
東京都内の式内社。東京湾沿いに少しある他は、府中以西の多摩のほうに固まっている。一方で大島などの伊豆諸島には数が多い。海運の要衝だったということか。 式内社は延喜式神名帳(えんぎしき じんみょうちょう)に記載された神社をいう。 延喜式神名帳...

六郷神社は、応神天皇(誉陀和気命-ほんだわけのみこと-)をおまつりする八幡様です。
八幡様は、わが国でもっとも多くまつられている神社で、その数は全国で4万社を超えるといわれております。
ご祭神総本社ともいうべきお宮は、九州の宇佐八幡宮で、奈良時代には早くも皇室の厚い信仰を得ていました。
その後、京都の石清水八幡宮、鎌倉の鶴岡八幡宮が建てられましたが、 六郷神社は今から950年余の昔、石清水八幡宮の分霊をおまつりした神社です。
一般に八幡様の御祭神は、応神天皇(おうじんてんのう)、神功皇后(じんぐうこうごう)、 比売大神(ひめおおかみ)の三柱の神様で、 六郷神社でも昔はこの三神をおまつりしておりました。 しかし、あるときの曳船祭で、一座の神輿が上総(かずさ)の国に流されてしまい、もう一座の神輿はことのほかの荒神で、しばしば祟りを受けたので土中に埋めてしまった、と江戸時代の本に書かれております。

https://rokugo.tokyo/annai/saijin.html

祭神は八幡宮ならではの八幡大神(誉田別尊)です。

かつては八幡三神の誉田別尊、神功皇后、比売大神の三柱を祀っていましたが、今は誉田別尊のみを祭神としています。

あるときの曳船祭で、一座の神輿が東京湾の対岸である上総国に流されてしまい、もう一座の神輿はたいへんな荒神で、しばしば祟りを受けたので土中に埋めてしまったと江戸時代の書に書かれています。

社伝によれば天喜5年(1057)源頼義、義家の父子が、この地の大杉の梢高く源氏の白旗をかかげて軍勢をつのり、石清水八幡に武運長久を祈ったところ、士気大いに奮い、前九年の役に勝利をおさめたので、凱旋後、その分霊を勧請したのが、当社の創建と伝えられます。
文治5年(1189)源頼朝もまた奥州征定の時、祖先の吉例にならい、白旗を立てて戦いでの勝利を祈願したので、建久2年(1191)梶原景時に命じて社殿を造営しました。現在、社宝となっている雌獅子頭(めじしがしら)と境内に残る浄水石は、このとき頼朝が奉献し、神門前の太鼓橋は、景時が寄進したものといわれております。
天正19年(1591)徳川家康は、神領として十八石を寄進する朱印状を発給し、慶長5年(1600)には六郷大橋の竣功を祈って願文を奉り、また当社の神輿をもって渡初式を行ったと史書にみえます。当社が八幡宮の巴紋と併せて葵紋を用いているゆえんは、ここにあります。
江戸時代には、東海道をへだてた西側の宝朱院(御幡山建長寺)が別当寺でしたが、明治維新により廃され、明治5年(1872)東京府郷社に列格し、明治9年より六郷神社と称して今日に至っております。

https://rokugo.tokyo/annai.html
スポンサーリンク

六郷神社の見どころ

社号標。

神橋…梶原景時の寄進と伝えられます。

社務所と手水舎…平成7年(1995年)の造営。

徳川家康は六郷川(現・多摩川)に六郷大橋を架けることを命じました。

竣工を祈って願文を奉り、神社の神輿によって渡初式を行ったと伝えられます。

徳川家との縁が深いため、神紋として八幡宮の巴紋と三つ葉葵紋を用いています。

社殿…昭和62年(1987年)の鎮座九百三十年を期に建て替えられましたが、享保4年(1719年)の造営の本殿は改修されました。

古くから本殿正面に掲げられた扁額の「八幡宮」の文字は、源忠持筆と記されています(年代不詳)。

神楽殿

狛犬…神楽殿の前庭に置かれている狛犬は、貞享2年(1685年)に六郷中町の有志が願主となり、二世安楽を祈って奉納したものです。

大田区内最古の狛犬として区の文化財に指定されています。

石工は三右衛門。元は社殿前にありました。

左側の呵形は耳を付け、高さ約45cm、胴長約50cm。右側の吽形は角を3つ付け、高さ約45cm、胴長約52cm。

国道15号沿いの鳥居。

摂社・末社

  • 稲荷神社
  • 氷川神社
  • 三柱神社

天祖神社

六郷神社の概要

項目内容
創建伝天喜5年(1057年)
主祭神誉田別尊
社格等古代社格制度式内社(小社)…論社
中世社格制度
近代社格制度郷社
現代の制度
その他例祭 6月3日
主な神事 流鏑馬祭(1月7日)
備考

公式ページ

東京都大田区鎮守 六郷神社

住所&地図

所在地 東京都大田区東六郷3-10-18