小説(室町時代が舞台)

作家や・ら・わ行

ゆうきまさみ「新九郎、奔る!」(第11集)の読書備忘録(要約と紹介と感想と)

今回の舞台は文明10年(1478年)〜文明11年(1479年)です。舞台は京都に移ります。京都では応仁元年(1467年)から文明9年(1477年)まで約11年間にわたって続いた応仁・文明の乱が終結して一時の平穏が訪れています。しかし、新九郎が関わっている今川家の家督争いは依然として進展が見られません。
3) かなり面白い

ゆうきまさみ「新九郎、奔る!」(第10集)の読書備忘録(要約と紹介と感想と)

今回の舞台は文明8年(1476年)〜文明9年(1477年)です。関東と京都で、そして駿河で新たな局面が展開された年となりました。 今川家の家督争いは龍王丸側の大幅な譲歩でひとまず落ち着きますが、火種はくすぶったままです。 関東...
3) かなり面白い

ゆうきまさみ「新九郎、奔る!」(第9集)の読書備忘録(要約と紹介と感想と)

今川家の当主・今川義忠が戦死してしまい、今川家中は大混乱に陥ります。 ただでさえ跡目争いの懸念があるのに、義忠があろうことか味方を討伐してしまったことから、京の幕府からも目をつけられてしまいます。 やがて、今川家存続のために、...
3) かなり面白い

ゆうきまさみ「新九郎、奔る!」(第8集)の読書備忘録(要約と紹介と感想と)

舞台となる文明五年~六年は、中央(京都)と関東で世代交代が中心となった年でした。作品においても多くの紙面を世代交代の描写に使っております。 そして、本書の最終話から、次集から東国が舞台になることが分かりますので、多くの紙面を東国の状...
3) かなり面白い

ゆうきまさみ「新九郎、奔る!」(第7集)の読書備忘録(要約と紹介と感想と)

新九郎にとって怒涛の文明三年が終わろうとしています。 舞台となる時代については「テーマ:室町時代(下剋上の社会)」にまとめています。 室町時代の年表 応仁の乱 編 新九郎 奔る! 第1集 新九郎 奔る...
3) かなり面白い

ゆうきまさみ「新九郎、奔る!」(第6集)の読書備忘録(要約と紹介と感想と)

伊勢宗瑞は備中伊勢氏出身とされますが、それを裏付ける史料とされるのが「平盛時禁制」です。本書でその 「平盛時禁制」 が出てきます。 平盛時禁制禁制長谷法泉寺一 甲乙人等乱入狼藉事一 山中傍尒之内竹木切事一 於寺邊致殺生事右条々令堅...
3) かなり面白い

ゆうきまさみ「新九郎、奔る!」(第5集)の読書備忘録(要約と紹介と感想と)

引き続き舞台となるのは文明三(1471)年で、伊勢新九郎は16歳になったところです。 本書で伊勢家宗家と備中伊勢家の世代交代が起きます。 この時の備中伊勢家への処遇が大変重要な伏線となります。 舞台となる時代については「...
3) かなり面白い

ゆうきまさみ「新九郎、奔る!」(第4集)の読書備忘録(要約と紹介と感想と)

舞台となる時代については「テーマ:室町時代(下剋上の社会)」にまとめています。 室町時代の年表 応仁の乱 編 新九郎 奔る! 第1集 新九郎 奔る! 第2集 新九郎 奔る! 第3集 領地経営...
3) かなり面白い

ゆうきまさみ「新九郎、奔る!」(第3集)の読書備忘録(要約と紹介と感想と)

第3集の最初の逸話には、ある研究によると興味深い説があるようです。この説を採っていたら、話の流れが変わっていたと思われます。 作者のゆうきまさみ氏も次のように述べています。 ある人の研究によると、伊勢駿河守家の所領が近江国田...
3) かなり面白い

ゆうきまさみ「新九郎、奔る!」(第2集)の読書備忘録(要約と紹介と感想と)

本書で新たに登場する人物の中で最も重要なのは、今川治部少輔義忠です。 駿河今川家第8代当主で、正室は北川殿として知られる伊勢盛定の娘です。「新九郎、奔る!」での伊都です。 その息子が幼名・龍王丸、後の今川氏親です。今川義元の父...
3) かなり面白い

ゆうきまさみ「新九郎、奔る!」(第1集)の読書備忘録(要約と紹介と感想と)

一般的に北条早雲として知られる伊勢宗瑞(伊勢新九郎盛時)を主人公とした歴史マンガです。 後北条氏ファンのみならず、応仁の乱から戦国時代初期にかけての時代が好きな方にはたまらないマンガだと思います。 伊勢宗瑞に関する近年の研究成...
作家か行

北方謙三の「楠木正成」を読んだ感想とあらすじ

北方太平記(北方南北朝)の一絵巻です。南北朝時代の楠木正成を描いています。一連の北方太平記の中で、軸になる小説がどれかというと難しいですが、本書を中心にして捉えてみるとすっきりするかもしれません。
作家か行

北方謙三の「悪党の裔」を読んだ感想とあらすじ

赤松円心(赤松則村)を描いた小説で、題名の通り「悪党」としての赤松円心を描いています。ちなみに楠木正成も悪党です。「悪党」とは現代的な意味とは大きく異なります。簡単にいえば幕府の御家人でないにもかかわらず武力を有しているものたちを指しました。
4) 面白い

北方謙三の「武王の門」を読んだ感想とあらすじ

北方太平記(北方南北朝)の一絵巻です。征西将軍宮(懐良親王)と菊池武光を描いた作品です。征西将軍宮(懐良親王)と菊池武光は後醍醐帝も楠木正成も新田義貞も去った後の南朝を代表する人物たちです。懐良(かねよし)親王。「かねなが」と呼ぶこともあります。
作家か行

北方謙三の「道誉なり」を読んだ感想とあらすじ

北方南北朝、あるいは北方太平記の一絵巻です。主人公は佐々木道誉。京極道誉ともいわれます。「ばさら大名」で知られる人物です。ばさらとは何か?導誉は言います。「ただ毀したいと思う男のことを、ばさら者と呼びます。」
作家あ行

岩井三四二の「銀閣建立」を読んだ感想とあらすじ

覚書/感想/コメント 通称・銀閣寺の建立を巡る小説です。室町時代のもっとも混乱した京を舞台に、幕府の大工である橘一族の三郎右衛門を主人公としています。三郎右衛門は実在の人物ですが、この建立に直接かかわったかは不明の人物です。...
作家ま行

皆川博子の「妖櫻記」を読んだ感想とあらすじ

覚書/感想/コメント 応仁の乱直前の室町時代を舞台にした伝奇小説。登場人物の行動や思考にチャチャを入れたり、説明のために、外来語をためらいもなく使用する点は、読み聴かすことに力を入れている講談と似ている感じがしないでもない。...
4) 面白い

海音寺潮五郎の「覇者の條件」を読んだ感想とあらすじ

覚書/感想/コメント 「争覇と治国」は経営者の参考になるような武将の伝記を書いてくれという注文から書かれたものであり、「平将門とその時代」はNHK大河ドラマ「風と雲と虹と」の原作となる小説「平将門」「海と風と虹と」に関して行...
3) かなり面白い

岩井三四二の「月ノ浦惣庄公事置書」を読んだ感想とあらすじ

この小説の室町幕府の管領は細川勝元である。細川勝元は山名宗全と争い、応仁の乱を引き起こした人物である。この後、戦国時代に突入する。つまり、本書は、まさに戦国時代直前の時代である。
4) 面白い

海音寺潮五郎の「悪人列伝3 近世篇」を読んだ感想とあらすじ

覚書/感想/コメント 「日野富子」は才気のある女性であったが、一面では一番大事なところが欠けている才女ともいえる。子供に対する盲愛に駆られて大乱のもとをつくったこと。 世が困窮している中で、物欲に駆られて、高利貸しや米...
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