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作家た行

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出久根達郎の「御書物同心日記 第1巻」を読んだ感想とあらすじ

覚書/感想/コメント 将軍家の蔵書を管理するのが御書物奉行、御書物方同心である。とても変わった同心を主人公にしている。 題名に「日記」とあるように、捕物帖というわけではない。だが、小さな出来事や事件のようなものが起きるので、「日記」としてい...
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鳥羽亮の「はぐれ長屋の用心棒 第12巻 瓜ふたつ」を読んだ感想とあらすじ

覚書/感想/コメント シリーズ第十二弾。前作では藩の権力闘争に巻き込まれた「はぐれ長屋の用心棒」達だったが、今度は旗本の御家騒動に巻き込まれる。 源九郎らに助けを求めてきたのは、源九郎の同門である向田武左衛門。この武左衛門と源九郎の姿形が良...
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鳥羽亮の「はぐれ長屋の用心棒 第11巻 雛の仇討」を読んだ感想とあらすじ

覚書/感想/コメント シリーズ第十一弾。シリーズ第六弾の「迷い鶴」以来、久しぶりに藩の権力闘争に巻き込まれることになる。 「迷い鶴」では記憶喪失となったお鶴こと房江を長屋の連中が親身に世話をした。今回は志乃という、房江よりさらに幼い少女が長...
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鳥羽亮の「はぐれ長屋の用心棒 第10巻 孫六の宝」を読んだ感想とあらすじ

覚書/感想/コメント シリーズ第十弾。このシリーズも大台に乗った。 今回スポットが当たるのは孫六である。いままで孫六だけにスポットが当たったことがないので、初となる。前作同様に、身内への危機をなんとか避けようと奮闘する。 孫六は還暦を過ぎた...
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鳥羽亮の「はぐれ長屋の用心棒 第9巻 父子凧」を読んだ感想とあらすじ

覚書/感想/コメント シリーズ第九弾。 今回は華町源九郎の倅・俊之介が窮地に立たされる。倅を救うために、源九郎は鏡新明智流の剣を振るう! 今回、華町家のことが初めて語られた。華町家は五十石の御家人だが、給地を拝領している。 もともとは百石を...
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鳥羽亮の「はぐれ長屋の用心棒 第8巻 湯宿の賊」を読んだ感想とあらすじ

覚書/感想/コメント シリーズ第八弾。 華町源九郎の孫娘・八重が生まれて半年がたった。 今までのシリーズの中で最も複雑に絡み合ってストーリーが展開される。今回は、江戸を少々離れ、小田原宿から箱根まで足を伸ばすことになる。 賊に攫われたという...
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鳥羽亮の「はぐれ長屋の用心棒 第7巻 黒衣の刺客」を読んだ感想とあらすじ

覚書/感想/コメント シリーズ第七弾。 今回スポットが当たるのは、最も遅く仲間となった三太郎である。 三太郎の父親は凧の絵師だった。方形の凧、奴凧、鳶凧などに絵を描くのだ。三太郎には年の離れた兄がおり、二つ違いのお初という妹がいた。 浮世絵...
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鳥羽亮の「はぐれ長屋の用心棒 第6巻 迷い鶴」を読んだ感想とあらすじ

覚書/感想/コメント シリーズ六弾。華町源九郎らがお家騒動に巻き込まれる。 お家騒動というと多くの場合は大名家における家督相続が絡み、これに他の要素も入った複合的なものが多く、派閥抗争的な側面というのも見逃せない。 派閥闘争的なものであれば...
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鳥羽亮の「はぐれ長屋の用心棒 第5巻 深川袖しぐれ」を読んだ感想とあらすじ

覚書/感想/コメント シリーズ五弾。華町源九郎らにおとずれる最大のピンチ! ことの発端は、茂次の幼馴染みが賭場の借金に連れ去られたことだ。茂次が連れ去られたお梅を取り戻そうと奮闘するが、相手が悪かった...。 今回スポットが当たるのが茂次だ...
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鳥羽亮の「はぐれ長屋の用心棒 第4巻 子盗ろ」を読んだ感想とあらすじ

覚書/感想/コメント シリーズ四作目。 題名の「子盗ろ」とは子供の遊びのようだ。母親役の後ろに子供が一列になって袖やら帯やらにつかまっている。それを、子盗ろ、子盗ろ、と声を上げながら子供を捕まえようとする鬼役がいるという遊びだ。 この遊びと...
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鳥羽亮の「はぐれ長屋の用心棒 第3巻 紋太夫の恋」を読んだ感想とあらすじ

覚書/感想/コメント シリーズ第三弾。 今回で、多少このシリーズの舞台となる時代が明確になってきた。直心影流の男谷精一郎が本所亀沢に道場を開いていることから、安政五年(一八五八)以降ということになる。 大政奉還が慶応三年(一八六七)だから、...
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鳥羽亮の「はぐれ長屋の用心棒 第2巻 袖返し」を読んだ感想とあらすじ

覚書/感想/コメント シリーズ第二弾。 今回はかつて源九郎が捕まえた女掏摸のお吟と再会するところから事件始まる。 お吟は「袖返しのお吟」と呼ばれた凄腕の女掏摸だったが、源九郎に捕まり、見逃してもらって以来掏摸の道を洗っていた。だが、誰かと間...
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鳥羽亮の「はぐれ長屋の用心棒 第1巻 華町源九郎 江戸暦」を読んだ感想とあらすじ

覚書/感想/コメント シリーズ第一弾。天保年間が舞台のようだが、明確な年は分からない。また、基本的に一話完結なので、このシリーズはどこから読んでもかまわない。 主人公は華町源九郎、五十五歳。隠居の身で、鏡新明智流の遣い手。 鏡新明智流は桃井...
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多田容子の「双眼」を読んだ感想とあらすじ

覚書/感想/コメント 数え切れないほど多くの小説で主役となってきた柳生十兵衛三厳。本書もその一つとなるであろう。 ただし、異形の剣士という側面よりも、ある種の心の弱さを持つ剣豪として描かれている。それは、十兵衛が隻眼となった事故から由来する...
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岳宏一郎「群雲、関ヶ原へ」の感想とあらすじは?

物語は上杉景勝の会津移封からはじまります。その後、豊臣秀吉が死んで、関ヶ原にいたるまでの諸大名の悲喜こもごもを描ききった、文字通りの「大作」です。 こういう描き方もあるのだ、と思わず唸ってしまう構成になっています。 主要な登場人物だけで五十...
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田中芳樹「纐纈城綺譚」の感想とあらすじは?

「後記」で語られているが、作者は高校時代に読んだ「宇治拾遺物語」の中に、「慈覚大師、纐纈城に入り給ふ事」という作品が心に残り、慈覚大師(円仁)が脱出したあとの纐纈城はどうなったのかが気になっていたようだ。
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鳥羽亮の「三鬼の剣」を読んだ感想とあらすじ

覚書/感想/コメント 剣豪ヒーローものとミステリーがミックスされた作品。 時代小説はもともとミステリーと相性がいい。それは、岡本綺堂の半次捕物帳から始まるように、連綿と続く捕物帳の系譜が大きな役割を果たしている。 一方で、時代小説にはチャン...
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塚本靑史の「項羽-騅逝かず」を読んだ感想とあらすじ

覚書/感想/コメント 項羽を主人公とした小説。劉邦を主人公として描かれることが多いので、珍しいといえる。 項家は代々楚の武官を務めている家柄で、校尉から将軍職を拝命している。元の領地が河南の項県にあり、それにちなんだ名字である。 この小説は...
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高橋義夫の「狼奉行」を読んだ感想とあらすじ

「狼奉行」が直木賞受賞作。雪深い山奥で、藩の中央とは離れつつも、藩の政争に巻き込まれてしまう祝靱負。その祝靱負も、みつや古沢十兵衛ら土地に根付いた者と生活していくうちに、次第に心が変化していく。
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武田泰淳の「十三妹(シイサンメイ)」を読んだ感想とあらすじ

覚書/感想/コメント 小学生の高学年から中学生の時分にはとても面白く読めた作品だろうと思う。解説の田中芳樹が、新聞連載されていた当時、小学生であったが毎日ワクワクしながら読みすすみ、続きを楽しみにしていたというから、対象読者がその辺りが妥当...