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海音寺潮五郎「柳沢騒動」の感想とあらすじは?

柳沢吉保が活躍した第五代将軍・徳川綱吉の時代は政治的に安定した時代でした。 この時期については、高埜利彦「天下泰平の時代」に詳しいです。 この小説において重要な登場人物は多くはありません。 柳沢吉保はもちろん登場するのですが、題名ほどには重...
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海音寺潮五郎「武道伝来記」の感想とあらすじは?

海音寺潮五郎氏の直木三十五賞受賞作品が収録されています。 海音寺潮五郎氏は「天正女合戦」「武道伝来記」で第3回直木三十五賞を受賞しました。 その受賞作品の一つである「武道伝来記」が収録されている短編集です。 「元禄侍気質」は堀部弥兵衛・堀部...
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海音寺潮五郎の「さむらいの本懐」を読んだ感想とあらすじ

覚書/感想/コメント ごく短い小説「献上の虎」があって、他がそれぞれほぼ等分となっている。「献上の虎」だが、書名を逸しているが、題材があるという。 「勝海舟」は約一五〇頁と全体の約半分を占めており、その一生を書いている中編である。 『勝を利...
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海音寺潮五郎の「田原坂 小説・西南戦争」を読んだ感想とあらすじ

西南戦争を扱った短編集。様々な角度から西南戦争を浮かび上がらせ、その悲劇性を訴える。海音寺潮五郎氏の作品をはじめて読まれる方にはお薦めしたい一冊である。
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海音寺潮五郎の「江戸城大奥列伝」を読んだ感想とあらすじ

覚書/感想/コメント 三代将軍家光から六代将軍家宣までの時代の江戸城の大奥を扱った史伝。大奥はその時々により表へのさばり、または内部で権力闘争を繰り広げたりする。それを延々と繰り返すので、読んでいる内にだんだんとウンザリしてしまった。 大奥...
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海音寺潮五郎の「江戸開城」を読んだ感想とあらすじ

覚書/感想/コメント 江戸城の明け渡し前後を描いた作品。徳川の代表としての勝海舟と官軍の代表としての西郷隆盛を軸に書かれている。 勝海舟については非常に好意的に書かれている。海音寺潮五郎氏が西郷隆盛が大好きなのは知られる所だが、勝海舟という...
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海音寺潮五郎の「列藩騒動録」を読んだ感想とあらすじ

各騒動は年代順というわけではない。幕末の騒動から江戸初期の騒動までが散りばめられている。あるべき史実を丹念に追っている史伝である。

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海音寺潮五郎の「中国英傑伝」を読んだ感想とあらすじ

覚書/感想/コメント いわゆる十八史略ベースにし、春秋戦国時代から前漢成立までを書いた史伝である。 惜しむらくは、時系列に話が進んでおらず、書籍化する段で時系列に編集し直せばとても読みやすかったろうにと思う。 時系列で行けば、「覇者桓公」か...
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海音寺潮五郎の「乱世の英雄」を読んだ感想とあらすじ(面白い!)

覚書/感想/コメント あとがきで荻生徂徠の言葉「いり豆をかじりつつ古今の英雄豪傑を罵倒するは人生最上の快事である」を引用している。 もっともこうできるのは荻生徂徠程の学識がなければできないことで、相応の知識や見解を持たなければならない。 本...
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海音寺潮五郎の「覇者の條件」を読んだ感想とあらすじ

覚書/感想/コメント 「争覇と治国」は経営者の参考になるような武将の伝記を書いてくれという注文から書かれたものであり、「平将門とその時代」はNHK大河ドラマ「風と雲と虹と」の原作となる小説「平将門」「海と風と虹と」に関して行われた座談会や談...
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海音寺潮五郎の「吉宗と宗春」を読んだ感想とあらすじ

覚書/感想/コメント 八代将軍徳川吉宗と尾張藩主徳川宗春との確執を描いた小説。馴染みの大岡越前守忠相が登場するが、主人公は徳川宗春である。 徳川吉宗と徳川宗春を対比して海音寺潮五郎は次のように言っている。 吉宗は魁偉だが、その英雄らしい相貌...
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海音寺潮五郎の「寺田屋騒動」を読んだ感想とあらすじ

覚書/感想/コメント 幕末維新史を複雑にしたものは大別して二つあるという。 一つは孝明天皇の病的なまでの欧米嫌い。もう一つは薩長の反目である。だからこれら二つの問題が解決すると、トントン拍子に事は進んだのである。 この薩長の反目の原因として...
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海音寺潮五郎の「幕末動乱の男たち」を読んだ感想とあらすじ

覚書/感想/コメント 本書に収録されている人物で、山岡鉄舟を除くと、いずれも斬死、刑死などで不幸な最期を遂げている。壮絶な時代だったのだ。 幕末もの小説を読む前、読んだ後に本書を一読すると、相関関係がすっきりするだろうと思う。作者の最初の意...
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海音寺潮五郎の「戦国風流武士-前田慶次郎」を読んだ感想とあらすじ

覚書/感想/コメント 戦国時代を彩る快男児の一人前田慶次郎利太。 武勇に優れるばかりでなく、この時代の武人としては珍しいくらいに文学や技芸に通じていた。だが、一方では傾奇者でもあった。こうした慶次郎を海音寺潮五郎は傾奇者とは言わずに「途方も...
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海音寺潮五郎の「おどんな日本一」を読んだ感想とあらすじ

覚書/感想/コメント 剣聖・上泉伊勢守信綱の高弟の一人、丸目蔵人長恵が主人公の小説。木訥で一途な姿が描かれ、清々しい小説である。 丸目蔵人長恵の若い時に、兵法の要領は、身を打捨てて無きものとして、無我夢中に戦うところにあると悟り、自らの流派...
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海音寺潮五郎の「二本の銀杏」を読んだ感想とあらすじ

覚書/感想/コメント 幕末に近い時代。 本書で重要な登場人物となるのが調所笑左衛門とお国である。上記のあらすじにはほとんど名を乗せていないが、二人がどのような役回りで登場するのかは、本書を読んでのお楽しみということで。 調所笑左衛門は薩摩藩...
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海音寺潮五郎の「日本名城伝」を読んだ感想とあらすじ

城を巡る人物模様を記した本であり、築城史ではない。各城に関しては別題があり、それに即した内容が書かれている。近世の城で実際に戦闘を体験しているのは、大阪城、熊本城、会津若松城、五稜郭しかないが、いずれも力攻めでは落ちなかった。そういう意味で、いずれも難攻不落の名城なのだ。

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海音寺潮五郎の「悪人列伝4 近代篇」を読んだ感想とあらすじ

覚書/感想/コメント 「大槻伝蔵」の絡んだ加賀騒動が全くのデタラメなものであるというのは衝撃的である。権力のある人間が自己弁護のために事実を歪曲して、嘘に嘘を塗り固める様は、げに恐ろしいものがある。 「田沼意次」の評判が悪かったのは、収賄、...
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海音寺潮五郎の「悪人列伝3 近世篇」を読んだ感想とあらすじ

覚書/感想/コメント 「日野富子」は才気のある女性であったが、一面では一番大事なところが欠けている才女ともいえる。子供に対する盲愛に駆られて大乱のもとをつくったこと。 世が困窮している中で、物欲に駆られて、高利貸しや米の買い占めなどを行って...
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海音寺潮五郎の「悪人列伝2 中世篇」を読んだ感想とあらすじ

「藤原兼家」の生きていた頃の政治には見るべきものがない。あるのは権力闘争だけである。そのための深刻な陰謀はめずらしいことではない。だが、兼家は天皇をだまして出家させているのだ。これが悪人たるゆえんだと海音寺潮五郎は評している。
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