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宮城谷昌光「奇貨居くべし」の感想とあらすじは?

中国史上ではじめて民主主義をかかげて、皇帝と激しく対立することになる秦の宰相・呂不韋を描いています。 呂不韋は若い頃に商売を行っていたことで知られます。 同じく若い頃に商売を行っていたのに管仲がいます。 管仲は名宰相中の名宰相ですが、これに...
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宮城谷昌光「楽毅」の感想とあらすじは?

あの諸葛亮孔明が敬慕した名将・楽毅(がっき)。 日本人好みの将です。 寡兵で大軍に挑むところなどは、日本でいえば楠木正成や源義経、山中鹿之助といったところと同じでしょう。 ただし、楽毅は単なる軍人ではなく、外交の才や内政の才もあり、作中では...
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宮城谷昌光「天空の舟 小説・伊尹伝」の感想とあらすじは?

第十回新田次郎文学賞。古代中国。伝説の世界に入るような古代を描いた、凄い作品である。伊尹(いいん)。名は摯(し)という。商の湯王(とうおう)をたすけ、夏王朝から商王朝へ革命を成功に導く人物である。

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塩野七生の「ローマ人の物語 第5巻 ユリウス・カエサル ルビコン以後」の感想とあらすじは?

教科書などで習うようなカエサルの業績、事績というのは、ルビコンを渡ったあとからのことがほとんど。つまり、本書で取り扱っている部分です。 ドイツの歴史家モムゼンはカエサルを「ローマが生んだ唯一の創造的天才」と評しているそうです。 そして、ロー...
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塩野七生「ローマ人の物語 第4巻 ユリウス・カエサル ルビコン以前」の感想とあらすじは?

塩野七生氏の最も好きな人物であるユリウス・カエサル。 ローマ史上最も魅力に溢れた人物です。 その彼を描くために、本書「ローマ人の物語4」だけでなく「ローマ人の物語5」という上下に分けているくらいの力の入れようです。 また、それぞれの本の厚さ...
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塩野七生の「ローマ人の物語 第2巻 ハンニバル戦記」と感想とあらすじは?

時代の申し子であるハンニバルとスキピオ・アフリカヌス(大スキピオ)という二人の天才が登場すします。 ハンニバルはそれまでの戦闘の常識を覆す戦の革命児でした。 このハンニバルにとっての悲劇は、最も優秀な弟子が敵方の将スキピオとして現われたこと...
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飯嶋和一「黄金旅風」の感想とあらすじは?

目の前で巨大な扉がギギィとゆっくりと閉っていくのを見ているかのような感じに襲われます。 そして、最後の二ページは、扉がバタンと閉じた瞬間を見ているような感じですらあります。 輝くような貿易黄金時代を象徴する題名と、その終焉。こうした題名との...
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司馬遼太郎「坂の上の雲」第8巻の感想とあらすじは?

「皇国の興廃、此の一戦に在り。各員一層奮励努力せよ。」海戦が始まる直前に掲げられたZ旗(ゼットき)の信号文に書かれていた文言である。
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司馬遼太郎「坂の上の雲」第7巻の感想とあらすじは?

ここに至るまでの間、ロシア陸海軍のお粗末な指揮の様子というのは連綿と語られてきている。このロシア陸海軍を二人の人間によって代表させてきている。陸軍はクロパトキンであり、海軍はロジェストウェンスキーである。
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司馬遼太郎「坂の上の雲」第6巻の感想とあらすじは?

「坂の上の雲」の中で唯一これまでと角度が異なるのが「大諜報」である。ロシア革命に至るまでに、その活動団体を支援しつづけた日本の明石元二郎大佐の活動を描いている。
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司馬遼太郎「坂の上の雲」第5巻の感想とあらすじは?

ここでは思考の硬直性というのがいかに恐いかを知らされる。それが人命を預かる立場にあるものを襲った時の悲惨というものが、どのような結果として表現されるかをまざまざと見せつけられる。
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司馬遼太郎「坂の上の雲」第4巻の感想とあらすじは?

この巻ではひたすら旅順攻略に苦しむ日本軍の姿が描かれ、司馬遼太郎氏はその苦戦の原因を一人の人物に絞って、何度も何度も口のかぎり罵倒している。
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司馬遼太郎「坂の上の雲」第3巻の感想とあらすじは?

文庫第三巻。この巻で、正岡子規が死ぬ。そして、話は日露戦争へと進んでいく。この巻から先に関しては、どう読むかによってだいぶ印象が異なって来るであろう。
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司馬遼太郎「坂の上の雲」第2巻の感想とあらすじは?

「坂の上の雲」という題名であるが、「あとがき」こう書かれている。『のぼってゆく坂の上の青い天にもし一朶の白い雲がかがやいているとすれば、それをのみみつめて坂をのぼってゆくであろう。』
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司馬遼太郎「坂の上の雲」第1巻の感想とあらすじは?

『まことに小さな国が、開花期をむかえようとしている。』で始まる「坂の上の雲」は、日本の近代化初期の明治を舞台にしている。『この物語の主人公は、あるいはこの時代の小さな日本ということになるかもしれないが、ともかくもわれわれは三人の人物のあとを追わねばならない。』
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宮城谷昌光「介子推」の感想とあらすじは?

介推。後に介子推とよばれ、中国全土の人々から敬われ、慕われ、漢の歴史家である司馬遷をも感動させ、後漢の時代には神となった男です。 春秋時代に覇者となった重耳(晋の文公)の臣下だった人物。 「世間のほめそやすおこないは、一格下の美事といってよ...
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佐伯泰英「酔いどれ小籐次留書 第1巻 御鑓拝借」の感想とあらすじは?

赤目小籐次は五尺一寸(一五三センチ)。禿げ上がった額に大目玉で団子鼻、両の耳も大きい。特徴的すぎる容姿である。はっきり言って格好のいいヒーローではない。
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風野真知雄「耳袋秘帖 第3巻 浅草妖刀殺人事件」の感想とあらすじは?

へぇ、といった感じの話。 貧乏神は七福神の姉という話もあるそうです。姉は黒闇天女といって、この神に守られると、ほかのことはともかく、お金の方はさっぱりだとか。まさか、貧乏神が女性だったとは...。 このネタ、そのまま時代小説に生かせるような...
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風野真知雄「耳袋秘帖 第2巻 八丁堀同心殺人事件」の感想とあらすじは?

シリーズ第二弾。今回は同心が殺されるところから始まります。 一体何の目的があるのか。次の事件が起き、殺されたのはまたしても同心。が、いずれの同心も町での評判が悪い。一体誰が? 根岸肥前守鎮衛は浪人の子です。幼名は河野銕蔵といいました。母が安...
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風野真知雄「耳袋秘帖 第1巻 赤鬼奉行根岸肥前」の感想とあらすじは?

「鬼平犯科帳」の長谷川平蔵に、桜吹雪の遠山の金さん、それに水戸黄門の助さん格さんといった家来を加え、「耳袋」の珍談・奇談をからめる。隠し味にピリリと笑いなんかも。 これで面白くないはずがありません。 時代小説のツボを押さえまくったキャラクタ...