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海音寺潮五郎「柳沢騒動」の感想とあらすじは?

柳沢吉保が活躍した第五代将軍・徳川綱吉の時代は政治的に安定した時代でした。 この時期については、高埜利彦「天下泰平の時代」に詳しいです。 この小説において重要な登場人物は多くはありません。 柳沢吉保はもちろん登場するのですが、題名ほどには重...
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海音寺潮五郎「武道伝来記」の感想とあらすじは?

海音寺潮五郎氏の直木三十五賞受賞作品が収録されています。 海音寺潮五郎氏は「天正女合戦」「武道伝来記」で第3回直木三十五賞を受賞しました。 その受賞作品の一つである「武道伝来記」が収録されている短編集です。 「元禄侍気質」は堀部弥兵衛・堀部...
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小松和彦「異界と日本人」の感想と要約は?

覚書/感想/コメント 日本における「異界」を論じた本です。 異界はあらゆるところにあります。そして、そこに妖怪が出没するのです。 鬼は山や門、橋などに出没します。河童は水辺に出没します。 山や門、橋、水辺など、これらが異界との境界だからです...
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小松和彦「呪いと日本人」の感想と要約は?

呪いを紐解く概説書ですが、ここでは歴史の中における呪いに関する記述をまとめてみました。
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五味文彦「中世社会のはじまり」(シリーズ日本中世史①)の感想と要約は?

中世という時代を思潮という面からとらえた一冊です。シリーズ日本中世史(全4巻)の第1巻になります。 中世(鎌倉時代から室町時代)の約500年を俯瞰し、続く第2巻から第4巻を読む際の土台となります。 本書では中世社会の基本的な枠組みを提示しま...
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近藤成一「鎌倉幕府と朝廷」(シリーズ日本中世史②)の感想と要約は?

鎌倉時代を俯瞰する 鎌倉幕府の成立時期から、その滅亡まで、約150年間の鎌倉時代を扱っています。 この時代の体制に関しては、権門体制論と東国王権論(二つの王権論)と二つの学説があるようですが、著者は権門体制論に批判的な立場のようです。 また...
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小松和彦「鬼と日本人」の要約と感想は?

鬼とは何か 一般的に、「オニ」は「穏(おん)」つまりは隠れていて見えない神霊であり、死霊を意味する中国の漢字「鬼」と結びついて重ね合わさった概念である、と説かれます。これは「鬼」の語源であり、「鬼」の多様化した概念を適切に表現したものではあ...
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黒田涼「ヴィジュアル版 江戸城を歩く」の感想は?

江戸城(皇居)周辺は何度か歩いているが、本書を読んで、見過ごしている場所が多々あることに気が付いた。いつか、本書を片手に江戸城を歩きたい。江戸城はとても規模の大きな城だった。
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北沢秋「哄う合戦屋」の感想とあらすじは?

信濃を舞台にして、天才軍略家の悲哀を描いている。南は武田晴信。北は村上義清、そして背後に長尾景虎。目の前には小笠原長時。そうした勢力図の中、天才軍略家・石堂一徹が使えることにしたのは、内政に長けている遠藤吉弘。
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北方謙三の「血涙 新楊家将」を読んだ感想とあらすじ

「楊家将」から二年後。楊家の中で生き残ったのは六郎と七郎の二人だけです。楊業を失い、兄三人を失った楊家軍の再興から物語は始まります。裏切りによって壊滅的な打撃を受けた楊家がいかにして立ち上がるのでしょうか。
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北方謙三「楊家将」の感想とあらすじは?

文句なしに面白い作品です。楊業に物語を書けと言われているような気がして、書き始めたと、北方謙三が述べていますが、確かに何かが違います。「楊家将」は日本ではなじみが薄いですが、中国では「三国志」「水滸伝」と並ぶ人気を誇るそうです。
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北嶋廣敏の「知識ゼロからの大江戸入門」を読んだ感想

覚書/感想/コメント 昔々、高校受験か大学受験だったか、こうした本を買ったことがある。見開きの半分はマンガやイラストというやつだ。実際のページ数は総ページ数の半分。何の役にも立たなかったことを思い出した。 本来、図やイラストはとても役に立つ...
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北方謙三の「楠木正成」を読んだ感想とあらすじ

北方太平記(北方南北朝)の一絵巻です。南北朝時代の楠木正成を描いています。一連の北方太平記の中で、軸になる小説がどれかというと難しいですが、本書を中心にして捉えてみるとすっきりするかもしれません。
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北方謙三の「悪党の裔」を読んだ感想とあらすじ

赤松円心(赤松則村)を描いた小説で、題名の通り「悪党」としての赤松円心を描いています。ちなみに楠木正成も悪党です。「悪党」とは現代的な意味とは大きく異なります。簡単にいえば幕府の御家人でないにもかかわらず武力を有しているものたちを指しました。
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北方謙三の「武王の門」を読んだ感想とあらすじ

北方太平記(北方南北朝)の一絵巻です。征西将軍宮(懐良親王)と菊池武光を描いた作品です。征西将軍宮(懐良親王)と菊池武光は後醍醐帝も楠木正成も新田義貞も去った後の南朝を代表する人物たちです。懐良(かねよし)親王。「かねなが」と呼ぶこともあります。
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北方謙三の「道誉なり」を読んだ感想とあらすじ

北方南北朝、あるいは北方太平記の一絵巻です。主人公は佐々木道誉。京極道誉ともいわれます。「ばさら大名」で知られる人物です。ばさらとは何か?導誉は言います。「ただ毀したいと思う男のことを、ばさら者と呼びます。」
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風野真知雄の「耳袋秘帖 妖談 第1巻 妖談うしろ猫」を読んだ感想とあらすじ

覚書/感想/コメント 妖談シリーズ第一弾。 出版社が変わっただけならいいのだが、主要登場人物二人におもいっきり変化があるので、えらいとまどった。だが、新シリーズなので、なっとく。 とまどった具体的な点はいろいろあった。 坂巻弥三郎と栗田次郎...
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風野真知雄の「耳袋秘帖 第10巻 神楽坂迷い道殺人事件」を読んだ感想とあらすじ

覚書/感想/コメント シリーズ第十弾。今回は牛込の神楽坂を舞台に、七福神を題材とした事件。神楽坂にある善國寺は毘沙門天で有名であり、池上本門寺の末寺にあたる。 今回のキーとなる七福神だが、その由来は意外と知らない。 『七福神は足利時代の終わ...
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北方謙三の「絶海にあらず」を読んだ感想とあらすじ

「絶海」とは極めて遠い海を指します。通常、距離的な遠さを指しますが、本書の題名は距離的なものではありません。それは、海が権力者のものとなり、一般大衆の手の届かないほどに遠いものという権力構造上の遠さを指しているような気がします。それが「あらず」なので...。
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楠木誠一郎の「甲子夜話秘録 第2巻 狐狩り」を読んだ感想とあらすじ

覚書/感想/コメント 抜け荷を探るために隠居を余儀なくされた松浦静山。その手掛かりは中々つかめないでいる。 一方で、前回静山らの前に現れた鼠小僧一味。その首領が言い残したのは、鼠小僧が滅んでも、悪は滅びない、といった内容だった。 今回、その...