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佐伯泰英の「吉原裏同心 第4巻 清掻」を読んだ感想とあらすじ(面白い!)

覚書/感想/コメント シリーズ第四弾。 吉原最大の危機。四郎兵衛会所が新任の隠密廻り同心によって機能を奪われた。裏には、昇進をもくろみ金子を入りようとする北町奉行。そして、さらに後ろには一橋治済がいた。 四郎兵衛ら会所の連中は吉原の自治を取...
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飯嶋和一「雷電本紀」の感想とあらすじは?

表立ってというわけではなですが、物語の根底に渦巻く怨念というか怒りというものが、ページをめくる毎に伝わってきます。 それは決して粘着質なドロドロとしたものではなく、淡々と語られる物語の裏に脈々と流れる地下水のようなものです。 それが静かな分...
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京極夏彦の「嗤う伊右衛門」を読んだ感想とあらすじ(映画の原作)(面白い!)

第二十五回泉鏡花文学賞受賞作品。伝奇や幻想話というのは好きであるが、怪談やホラーというのは苦手である。だから積極的に読む気がしない。映画などに至っては見る気すらない。

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浅田次郎「壬生義士伝」の感想とあらすじは?(映画の原作です)(面白い!)

第十三回柴田錬三郎賞受賞作品。新選組というものにはあまり興味がなかった。倒幕派か佐幕派かといったら、倒幕派の志士の話の方が好きであった。だが、本書で少し新選組が好きになった。興味が湧いた。

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佐伯泰英の「鎌倉河岸捕物控 第7巻 下駄貫の死」を読んだ感想とあらすじ(面白い!)

覚書/感想/コメント シリーズ第七弾 表題の通り、今回のクライマックスの一つは下駄貫の死である。 本作まで来ると、下駄貫のみならず、金座裏の手先は政次が何のために松坂屋から引き抜かれたかを知っている。 だが、下駄貫はこれを頭では理解しつつも...
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司馬遼太郎の「街道をゆく 長州路ほか」第1巻を読んだ感想とあらすじ(面白い!)

覚書/感想/コメント 近江から始まる司馬遼太郎の「街道をゆく」シリーズ 湖西の道 静岡県の西半分を指す遠江は「遠つ淡海」の縮め語であり、同様に近江とは「近つ淡海」の縮め語である。この場合、遠つ淡海は浜名湖、近つ淡海とは琵琶湖を指す。もっとも...
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宇江佐真理「斬られ権佐」の感想とあらすじは?

連作短編集。 題名からすると、派手な殺陣のあるチャンバラものか、もしくは凄みのある岡っ引きか下っぴきが大活躍する捕物帖かと思ってしまいます。 もちろん、捕物帖といえば捕物帖だし、活躍しないかといわれれば活躍する方であります。 ですが、ヒーロ...
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宇江佐真理の「髪結い伊三次捕物余話 第4巻 さんだらぼっち」を読んだ感想とあらすじ(面白い!)

覚書/感想/コメント シリーズ四作目。 「さんだらぼっち」とは米俵の両端に当てる藁の蓋のこと。桟俵法師が訛ったもの。 この表題の「さんだらぼっち」は、不幸な話の多いこの作品の中で一番やりきれない作品である。 伊三次の女房になったお文だが、ま...
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宇江佐真理の「髪結い伊三次捕物余話 第3巻 さらば深川」を読んだ感想とあらすじ(面白い!)

覚書/感想/コメント シリーズ三作目。 ちょっとした表現の中にも深川の日常の生活が浮かんでくる。それは、季節の移り変わりを教えてくれる表現だったり、情景描写だったりする。相変わらず見事だ。 本作品で新たに登場する人物がいる。それぞれがとても...
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宇江佐真理の「髪結い伊三次捕物余話 第2巻 紫紺のつばめ」を読んだ感想とあらすじ(面白い!)

覚書/感想/コメント 伊三次には最初から災難続きである。 「紫紺のつばめ」でお文と別れてしまい、「ひで」では幼馴染が...。「菜の花の戦ぐ岸辺」では伊三次をかばいきれなかった不破友之進に愛想を尽かす形で別れる。 だが、そうはいっても、お文へ...
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宇江佐真理の「髪結い伊三次捕物余話 第1巻 幻の声」を読んだ感想とあらすじ(面白い!)

捕物余話。この「余話」がミソである。単なる捕物帖ではなく、人情話なども織り交ぜながら話が紡がれていく。最初の三話は登場人物のも兼ね、三人の主人公といってよい構成になっている。
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佐伯泰英の「密命 第7巻 初陣-密命・霜夜炎返し」を読んだ感想とあらすじ(面白い!)

覚書/感想/コメント シリーズ第七巻。 徳川吉宗のたっての希望で剣術大会が行われることになった。全国から様々な流派の剣客が集まる。剣の聖地・鹿島でもこの大会の出場者を選ぶ事になった。 鹿島では、金杉惣三郎の息子・清之助が米津寛兵衛の下で修行...
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宮城谷昌光「晏子」の感想とあらすじは?

晏弱と晏嬰の親子にわたる物語だが、主眼は晏嬰の方にある。晏嬰を書くために晏弱から書き始めたというのが本書である。本書は、最期の一章のためだけに、それまでの章があると思う。
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白石一郎の「怒濤のごとく」を読んだ感想とあらすじ(面白い!)

日本で国姓爺の名で知られる鄭成功と、父・鄭芝龍の物語。物語の前半は鄭一族を一挙に強大にした鄭芝龍が主人公であり、後半はこの親子の対決が見所となっている。
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飯嶋和一「始祖鳥記」の感想とあらすじは?

"鳥人"といわれた備前屋幸吉の生涯を描いた歴史小説。物語は備前屋幸吉から始まるので、主人公は幸吉と思いがちであるが、中盤は巴屋伊兵衛、福部屋源太郎らが主人公であり、そのほかにも後半には三階屋仁右衛門が重要な人物として登場している。
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佐伯泰英「居眠り磐音江戸双紙 第6巻 雨降ノ山」の感想とあらすじは?

シリーズ六弾。 涙もろい人は、本書の途中からハンカチやティッシュを側に置いて読まれるといいです。 今回は、今津屋吉右衛門の内儀・お艶の大山詣でが大きな話の筋です。これはお艶が死を覚悟した最後の旅になります。 目頭を押さえながら読むことになる...
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池波正太郎の「上意討ち」を読んだ感想とあらすじ(面白い!)

剣豪ものが「卜伝最後の旅」、新選組関係が「剣友渡辺曻(のぼり)」「色」「龍尾の剣」。似た主題をあつかっているのが「恋文」「刃傷」です。
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池波正太郎の「闇は知っている」を読んだ感想とあらすじ(面白い!)

背景にあるのが、筒井藩の跡継ぎを巡るお家騒動。実は主人公の山崎小五郎もこれに関わりがあるのだが、どう関わりがあるのかは、本書の最後で語られているので、是非確かめられたい。
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エリス・ピーターズの「修道士カドフェル第19巻 聖なる泥棒」を読んだ感想とあらすじ(面白い!)

覚書/感想/コメント 1144年8月酷暑の夏だった。エセックス伯ジェフロワ・ド・マンデヴィルは暑さのために兜を脱ぎ、鎖帷子も脱ぎ捨てていた。 だが、これが仇となる。彼の頭に弓があたり、傷はたいしたことはなかったものの、感染症にかかりついに帰...
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エリス・ピーターズの「修道士カドフェル第17巻 陶工の畑」を読んだ感想とあらすじ(面白い!)

覚書/感想/コメント 今回の事件は二転三転する。当初死体の女と目された女は証言により死体であることが否定され、次に目された女も同様に否定された。 では、一体死体は誰なのか?そして、なぜ正式な葬儀をされないで埋められたのか?やはり、これは殺し...