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北方謙三「楊家将」の感想とあらすじは?

文句なしに面白い作品です。楊業に物語を書けと言われているような気がして、書き始めたと、北方謙三が述べていますが、確かに何かが違います。「楊家将」は日本ではなじみが薄いですが、中国では「三国志」「水滸伝」と並ぶ人気を誇るそうです。
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リンゼイ・デイヴィス(密偵ファルコ1)「白銀の誓い」の感想とあらすじは?

舞台となるのは皇帝がウェスパシアヌスの時代です。この常に「おれ」という一人称で進む物語は、ファルコの自虐的なジョークが方々にちりばめられて、ニヤニヤしながら楽しめます。
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中村彰彦「落花は枝に還らずとも 会津藩士・秋月悌次郎」の感想とあらすじは?

幕末といえば、志士を扱った小説が多い。いわゆる武官肌の人物が多く描かれてきている。だが、本書は文官を主人公としている。会津藩士・秋月悌次郎。

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高橋克彦「火怨 北の耀星アテルイ」の感想とあらすじは?

第三十四回吉川英治文学賞受賞。己の生まれ育った土地、己を育ててくれた人、家族、そうしたものを守るということに異を唱えることはないだろう。それを脅かそうとする者に対して、手向かって何が悪かろう?

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子母澤寛「勝海舟 明治新政」第6巻の感想とあらすじは?

最終巻では明治新政となり、徳川家が駿河七十万石に押し込められ、えらい苦労をする所が描かれている。この前には上野での彰義隊や、榎本武揚ら海軍の脱走などが描かれている。
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子母澤寛「勝海舟 江戸開城」第5巻の感想とあらすじは?

第五巻は、文字通り江戸開城に至までの緊迫した期間を描いている。ひたひたと迫ってくる官軍に対して、勝麟太郎、大久保一翁は江戸を戦火から守るためにどうすればいいのかと智恵を絞る。
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子母澤寛「勝海舟 大政奉還」第4巻の感想とあらすじは?

第四巻は薩長同盟がなってから、大政奉還、鳥羽伏見の戦いを経た所辺りまでが舞台となっている。十五代将軍徳川慶喜が、戦わずして大坂から逃げ帰り、小栗上野介らの主戦論者を廃して、勝麟太郎や大久保一翁といった能吏たちに事後処理を任せる時期である。
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子母澤寛「勝海舟 長州征伐」第3巻の感想とあらすじは?

第三巻では幕末期の最も混乱した京が中心となる。麟太郎も江戸と大坂・京と忙しく行き来をする。神戸には海軍操練所と海軍塾を開き、坂本竜馬を筆頭に海軍養成の施設に力を入れる。だが、時代がそれに傾注させてくれない。
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子母澤寛「勝海舟 咸臨丸渡米」第2巻の感想とあらすじは?

第二巻では咸臨丸での渡米から、幕末の動乱期を描いている。この巻で登場するのが坂本竜馬である。海軍を盛んに説いている勝麟太郎であるが、実は船にはトンと弱い。咸臨丸での渡米中も随分苦しんだらしい。この渡米のときの麟太郎の上司が木村摂津守である。
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子母澤寛「勝海舟 黒船渡来」第1巻の感想とあらすじは?

勝海舟といえば子母澤寛氏であろう。本書は子母澤寛氏の代表作でもあり、勝海舟を書いた決定版ともいえる小説である。文庫で全六冊。勝海舟に限らず、父・小吉のことも描いており、勝父子に関する作品が他にもあるので、あわせて読むことをオススメする。
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司馬遼太郎の「竜馬がゆく」第8巻の感想とあらすじは?

天が、この国の歴史の混乱を収拾するためにこの若者を地上にくだし、その使命がおわったとき惜しげもなく天へ召しかえした。』坂本龍馬と中岡慎太郎が死ぬのは慶応三年十一月十五日である。諸説あるが、司馬遼太郎氏は、刺客を

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司馬遼太郎の「竜馬がゆく」第7巻の感想とあらすじは?

坂本龍馬三十二歳から三十三歳。『このころの竜馬は、もはや、思想家として孤絶の境地に達し始めていた。暮夜ひそかにその手帳に書きしたためている秘密の語録がある。
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司馬遼太郎の「竜馬がゆく」第6巻の感想とあらすじは?

前作が「坂竜飛騰」直前の龍馬の姿である。ここからは龍馬を一匹の竜になぞらえたこの言葉の通り、飛騰することになる。この巻で司馬遼太郎氏が坂本龍馬という若者を書こうと思い立った理由を書いている。

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司馬遼太郎の「竜馬がゆく」第5巻の感想とあらすじは?

坂本龍馬三十歳の元治元年は、全てが長州を中心にまわった。『この時期の長州藩の異常加熱は、浪人志士団の暴発をよび、池田屋ノ変を誘発し、さらに池田屋ノ変はそれに憤激した長州藩の大挙上洛となり、幕府の第一次、第二次長州征伐、竜馬の海援隊の活躍というように関連してゆく。』

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司馬遼太郎の「竜馬がゆく」第4巻の感想とあらすじは?

フランス艦隊にメタメタに敗北した長州がそれまでの意識の変革を迫られる一方で、薩摩藩と会津藩によって京の政界から追われることになる。幕末期に起きた何度かの大きな揺り戻しの一つである。
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司馬遼太郎の「竜馬がゆく」第3巻の感想とあらすじは?

本書の坂本龍馬は二十九歳。勝海舟に出会うことによって、幕末史劇の舞台を一段上ろうとしている。幕末の史劇は清河八郎が幕を開け、坂本龍馬が閉じたといわれる。その坂本龍馬と清河八郎が邂逅する場面が描かれている。

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司馬遼太郎の「竜馬がゆく」第2巻の感想とあらすじは?

坂本龍馬二十四歳から脱藩するまでの二十九歳までを描いている。世の中はアメリカとの通商条約問題に絡んでの開国と攘夷、幕府と朝廷、将軍の後嗣問題と大騒動が持ち上がっている時期である。

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司馬遼太郎の「竜馬がゆく」第1巻の感想とあらすじは?

質・量ともに坂本龍馬伝の最高峰である。坂本龍馬像を決定的なものにし、現在、龍馬を語る上で本書の影響を受けなかったものというのは皆無といってよく、また、坂本龍馬が好きだという人のほぼ全てが何らかの形で影響を受けている作品である。

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隆慶一郎「吉原御免状」の感想とあらすじは?

吉原誕生の秘密を握る「神君御免状」を巡り、吉原と裏柳生の対決に松永誠一郎が巻き込まれる伝奇小説。緻密な舞台設定と、それを裏付ける諸説の紹介には脱帽ものである。

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池宮彰一郎「島津奔る」の感想とあらすじは?

薩摩・島津家を通して見た関ヶ原である。最後の「補遺」で描かれる中馬大蔵の逸話というのが、薩摩が経験した関ヶ原の大変さを能弁に語っている。「さても、関ヶ原と申すは...」